卒業式のシーズンである。
埼玉県内公私立高校では。8日(土)も多くの学校で卒業式が行われた。
来週の学校はさらに多そうなので、それが終わったら例によって校長式辞のまとめ記事を書くことにする。
来週は欠員補充の受付も始まる。
欠員補充を実施する学校が年々増えているような気がするが、何となくというわけにはいかないので、いつかデータを作ってみようと思う。
さしあたり今日のところは、10年前の平成27年度(2015年度)入試との比較を試みる。
【2015年度入試】
普通科 募集28987人
志願35310人
倍率1.22倍
専門学科 募集8264人
志願9035人
倍率1.09倍
全体 募集39280人
志願46571人
倍率1.19倍
※全体は普通科・専門学科に総合学科を加えて数
【2025年度入試】
普通科 募集25877人
志願29983人
倍率1.16倍
専門学科 募集7379人
志願7017人
倍率0.95倍
全体 募集35001人
志願38587人
倍率1.10倍
10年前との比較では、まず普通科倍率が1.22倍から1.16倍と0.06ポイント下がった。
専門学科倍率は1.09倍から0.95倍と0.14ポイント下がった。
全体倍率は1.19倍から1.10倍と0.09ポイント下がった。
募集人員(入学許可候補者数)は全体では10.9%減少しているが、志願者の減少はそれを上回る17.1%減ということもあり、定員に満たない学校や大量に欠員補充を行わなければならない学校が増えた。
普通科の欠員募集実施校は、10年前は12校(1コース含む)で募集人数は計153人だった。
当時の実施校は、上尾橘・上尾南・大宮東・小川・越生・北本・越谷東・庄和・鳩山・羽生第一・飯能南(普通、体育コース)。
太字で示した4校は10年後の今年も欠員補充を実施する。
鳩山と飯能南は募集を行っていない。
今回、64人の欠員を出した三郷(240人募集)、同58人の桶川西(200人募集)、同45人の栗橋北彩(240人募集)、同43人の蓮田松韻(240人募集)なども10年前は定員を充たしていた。また今回、欠員募集97人の上尾橘も10年前は4人、64人の北本も10年前は2人で済んでいた。
専門学科も10年前は欠員補充を実施した学校・学科の方が少なかった。
たとえば工業系の場合、浦和工業・大宮工業・春日部工業・川口工業・川越工業・久喜工業などは全学科定員を充たしている。10年前、欠員補充を行ったのは熊谷工業・越谷総合技術・狭山工業・三郷工業技術の4校で、募集人数も計36人だった。だが今回、工業系全体で315人の欠員補充を行う。
その他の専門学科では、たとえば誠和福祉は今回59人もの欠員補充を行うが、10年前は80人募集に対し志願者87人、倍率1.09倍を記録していた。
昨年は熊谷女子、今年は春日部女子、熊谷西、松山などが欠員補充を行っている。
伝統校や上位校も欠員補充と無縁ではなくなってきた。
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