県内私立高校の出願が始まっている。公立(県立・市立)については、従来は持参方式(本人による窓口出願)をとっていたが、新型コロナ対応で今年度は基本郵送方式に切り替えられた。
これで特に支障なければ次年度以降は原則郵送となり、いずれはネット出願ということになろう。
私立の方は、いまやネット出願が常識で県内私立約90%がこの方式を採用している。
過去ブログを見てみると、今から4年前、2016年に個人的に調査していた。
インターネット出願が主流になる(2016年12月5日)
この時点ではネット出願可能な学校は11校だった。
次に今から2年前、2018年にも調査していた。
ついにネット出願が多数派になった埼玉県内私立高校入試(2018年11月6日)
ネット出願可能な学校が24校となり、窓口・郵送派の23校を上回った。
そして今年。
ネット出願校は42校を数え、全体の89.4%に達した。
郵送・窓口派は慶応志木・自由の森学園・東邦音大東邦第二・武蔵野音大附属の4校である。
ちょっと驚いたのは武南で、WEBサイトに「願書の購入について」というページがある
「令和3年度願書一式(生徒募集要項・学校案内・前年度問題)価格500円」。
今どき、有料の学校があるのか。
ネットで募集要項は見られないのかと探したら、募集要項のページはあるにはあったが、「募集要項R3年度版は準備次第アップします」となっていた。
辛うじて募集案内は見られたが、それによると出願は年明け1月8日からで郵送となっていた。
1年前、「願書有料なのは県内では武南と慶応志木だけですよ」と注意しておいたんだが。
ネット出願は未来コンパス(mirai-compass)という外部サービスを利用している学校が圧倒的に多く、埼玉県内私立高校では36校が採用している。
その他のシステムを採用していると思われるのは、浦和学院・浦和ルーテル学院・春日部共栄・城西川越・聖望学園・花咲徳栄の6校である。
未来コンパスを運営しているのは三菱総研DCSという会社だ。
以前のブログにも書いたが、私の会社では15年前くらいにネット出願システムを独自に開発した。
近い将来、ネット出願が当たり前になるだろうという読みだった。
それと、そうなった場合、教育関連の大手が一気に市場を席捲するだろうとも予測していた。
どちらもその通りになった。
今のところ、ネット出願した後に必要書類(調査書や推薦書など)を郵送するという一手間が残っているが、これもいずれはネット上で完結できるようになるだろう。
スマホで出願し、スマホに受験票が送られてきて、受験生はそれを持って試験会場に行く。
スマホ画面をかざせば、それで試験が受けられる。
電車やコンサートのチケットと違って本人確認が重要になるが、顔写真認証や指紋認証のシステムを併用することで不正は防げるだろう。
入学試験は教育と密接に関連するが教育そのものではない。
合理化は教育そのものには馴染まないが、事務的作業においては積極的に進めるべきである。
合理化により先生方や事務スタッフの作業が軽減され、ゆとりが生まれることを期待したい。
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