埼玉県教委から令和4年度入試の日程が発表されている(5月28日)。令和4年度入試は、今の中学2年生が受ける入試だ。当該入試を受ける生徒が中学2年になった時点で発表されるのはこれまでと同じ。
 それよりも、今の中学3年生が受ける令和3年度入試の日程を変更するのかどうかの方が問題だが、こちらは1年前に発表された日程通りなのだろう。半年先の世の中がどうなっているか分からないが、とりあえずそれで行くしかない。
 公立入試だけをずらしても意味がないので私立も巻き込む形になるが、この調整は難しい。それに、後ろ倒ししてもせいぜい1週間がいいところだ。

 試験範囲(出題範囲)もそのままでいいと思うが、これには反発も多そうだから、少し範囲を狭めるという辺りが落としどころだろう。

 範囲を広げようが狭めようが、合否には影響はない。
 勉強が苦手な子は範囲が狭まって喜ぶが、それによって自分が有利になるわけではない。範囲が狭まった分だけより深い知識と理解が求められるので、勉強が得意な子との差は縮まらない。
 日程の後ろ倒しも同じことで、準備期間が延びた分だけ、勉強の苦手な子と得意な子の差はさらに拡大する。

 教科書を3年の終わりまで全部やらないと解けない問題が一体どれだけ出題されているか。
 5点くらいだろう。まあ行って10点。(このあたり、塾や中学校の先生の方が詳しい。申し訳ないが私はきわめて直感的に言っている)
 繰り返すが、範囲を狭めても、条件は同じなのだから、結果も同じということだ。

 高校側からすれば、駆け足だろうが、詰込みだろうが、全部やって来て欲しい。
 出題範囲に入ってなかったので中学校でやりませんでしたでは、後々の指導がやりにくい。
 授業ではできなかったので、自分で教科書見てやりましたという子が欲しい。電車が止まったから走って来ましたみたいな子。

 夏休み・冬休みを短縮して、行事つぶして、土曜授業までやって、何とか遅れた分を取り戻そうとしているわけだから、ここで、「いやいや、全部終わらせなくていいんですよ」と言ってしまっては気勢がそがれる。どんな手を使ってでも終わらせるぞ。その方がかえって力がつくかもしれない。
 だから本音としては出題範囲もそのままと行きたいところだが、それでは納得できないという人が大勢いるなら、ほんの少し、気休め程度に狭めてやればいいのではないか。

 昨年は5月29日に公立入試について出題の基本方針が発表されたが、今年はまだのようだ。

 ※追伸 冒頭の写真の説明
 今日は春日部市に行って来たが、藤の花は春日部市の市の花である。同市役所のホームページに「春日部の風景をオンラインミーティングなどで活用しませんか」というページがあって、ここから写真を拝借した。著作権は春日部市にあるが、「活用しませんか」とあったので紹介を兼ねて利用させてもらった。地下神殿と称される首都圏外郭放水路のいい写真もありますよ。
 「鬼は藤の花が苦手」の意味が分からない人は、「鬼 藤の花」とでも検索してもらえば答えは一発で分かる。