GOTOトラベルキャンペーンの一環で「地域共通クーポン」というのがあるわけだが、話には聞いていたが実際に使ったのは初めてだ。
 私が旅行業者から受け取ったのは1枚1000円の券を5枚。
 電子クーポンの場合もあるようだが今回は紙クーポンだ。

 地域共通というくらいだから宿泊先の三重県以外に愛知県や和歌山県、奈良県、京都府など近隣府県でも使える。
 使える店と使えない店がある。

 使用期限が限られている。
 今回の場合、17日から18日にかけてのトラベルだから、この2日間。
 明日になったらただの紙くずだから、当然旅先で使い切ろうとする。
 観光地に、いわゆる「お金を落とす」効果はありそうだ。
  
 お釣りが出ないのが難点で、ついつい1000円の額面以上の買い物をしてしまう。
 800円のものを買うのに1000円のクーポンを使うのは損だと貧乏人は考える。
 で、1000円以上の買い物をする。
 どっちが損なのかよく分からん。

 旅行者にとってはいいだろう。
 何となく得した気分にはなる。
 いや、実際、得しているのだ。
 旅行代金が割り引かれた上に金券をもらえるんだから(但し、換金はできない)。

 有名観光地もいいだろう。
 旅館やホテル、土産物屋、飲食店などはそれなりに潤う。

 しかし、冷静に考えてみると、その効果はきわめて限定的である。
 新型コロナに関連して国民一人当たり10万円が給付されたが、そちらの方が助かるし、恩恵を受ける人がケタ違いに多い。
 使途が限られたクーポン券よりも、納税、社会保険料、借金の返済と使いみち自由の給付金の方がいいに決まっている。
 ただし、その分ケタ違いの予算が必要になる。

 現金の給付は貯蓄に回ってしまい波及効果が少ないという考え方がある。
 減税についても同様で、消費より貯蓄に回り、需要喚起にはつながらないと考える。
 だが、いったんは貯蓄に回しても、結局使う時は使うのである。
 
 旅行なんてものは普段年に1回か2回できればいいほうだ。
 お得だと言われても、金以上に時間がない。

 今回、私も一瞬、お得感に喜んだ。
 だが、特定の人々や特定の業者が潤うだけのこの手のキャンペーンよりも、より広範な人々が恩恵を受けられる政策こそ実施されなければならないのだ。
 喜んでる場合じゃないな。