早めに言っておく。今すぐ高校の予習を始めなさい。8日に埼玉県公立入試の合格発表があるが難関校とか上位校とか呼ばれる高校に入学が決まった人は、いつまでも喜びに浸っている場合じゃない。
 入学までの1か月。ガンガン予習をやるのだ。
 課題が出される高校がほとんどだと思うが、それはみんながやるべきことなので、そのレベルで満足しているようでは話にならん。

 上位校の授業進度はメチャクチャ速いぞ。
 中学校の進度が物凄くゆっくりなのは、うんと理解の遅い子にも配慮しなければならないからだ。
 一つの教室に100点満点取れる子から、10点20点しか取れない子が集まって、それで授業やってる。
 それが公立中学校の授業だ。

 入試選抜を経て上位校に入った子は、100点は無理でも70点80点は取れる子ばかりだ。
 うんと理解の遅い子がいないのだから、フツーにやって授業進度が速くなる。
 中学校の進度が通勤電車とすれば、上位校の進度は新幹線だ。
 今までの感覚でやっていたら、たちまち置いていかれる。

 特に、週当たりの授業時数が多い数学と英語だ。
 教科書は最低でも半分やっておく。
 つまり、予習ってやつだな。

 「まだ、授業でやってません」
 そんなの関係ない。
 何のために教科書があるんだ。
 読めば分かるだろう。
 どうしても分からなければ、そこを授業で聞くんだ。

 勉強というのは、教わったことを覚えることじゃない。
 中学校ではそれで通じたかもしれないが、高校の、特に上位校の勉強はそんな甘っちょろいものではない。
 先生に言われようが言われまいが、自ら学ぶのだ。

 教科書なんて誰もが分かるような簡単なことしか書かれていない。
 そんなものはサッサと覚えて、本でも読め。
 勉強に上限はない。
 それ以上やっちゃダメという制限はないのだ。

 「これをやりなさい」
 「これを覚えなさい」
 上位校の授業では、そんなこと言わないぞ。
 何をやるか、何を覚えるか。
 それもみんな自分で考えて決めるんだ。
 いつまでも中学生気分で指示を待ってるんじゃない。

 まだ合格発表前なのに。
 と、思うかもしれないが、発表の翌日から次の目標に向かって走り始めるのだ。
 だから、手遅れにならないように今のうちに言っておく。

 今回、たまたま上位校ということで話を進めたが、新たなスタートという点では、そうじゃない学校でも同じことだ。
 自分より、うんと出来る子は別の学校に行っているから、一番になれるチャンスだ。
 「5」は取り放題。

 「鶏口牛後(けいこうぎゅうご)」って言葉があるだろう。
 こういう場合に使うべきかどうか分からんが、牛のケツよりも鶏のアタマの方がよほどマシだぜ、ということだ。
 どんな学校に行ったって、そこで羽ばたけばいいんだよ。

 唐揚げ食いたくなった。