今日は丸一日、埼玉栄高校で過ごした。仕事の関係でしばしばこのようなことがある。
 朝7時半ごろ、JR川越線「西大宮駅」着。
 早めに行ったのは、通学風景を見るためだ。

 埼京線は東京方面から大宮までは便利なのだが、川越線に入ると単線なので、途端に本数が少なくなる。
 朝の通学時間帯(7時台)で1時間に4本。
 1本逃すと15分は待つことになる。
 ただ、駅から学校までは5分ほどなので、トータルすればかなり便利な場所にあると言えるだろう。

 途中1か所、先生が立ち番していたが、信号のない歩道での安全確保が目的なようで、特に生徒指導的なことはしていなかった。
 電車が着く度にドッと生徒が降りてくるから、一人や二人の先生で、やれスカートだ、髪型だとやるのは無理。

 自転車通学の子もいるが、校門入ったら降りて押すのが決まりのようだ。
 みんな、ちゃんと守っている。
 正門前には先生はおらず、交通整理のオジサンだけがいた。
 先生ではないのは確かだが、職員なのか外部委託の警備員なのかは分からない。

◆SHRは朝の儀式
 8時45分、朝のSHR。
 5分前ぐらいには担任の先生も来ていて、生徒は着席している。
 チャイムが鳴ったら、「起立、礼」となるのかと思いきや、全校放送が流れる。
 生徒の声で、「今日も一日頑張りましょう」みたいな話があって、その後出欠確認。
 たまたま入ったクラスでは、先生が一人ひとり呼名していた。
 あとは、どこの学校にもある諸連絡と、担任からの一言。

 公立の高校を出て、公立の先生になった私から見ると、ある意味新鮮な朝の儀式だ。
 

◆ICT教育はこれからの課題か
 その後、いろいろな教室を回って授業見学。
 全部を見たわけではないが、ホワイトボードを使っての講義型が多かった印象。
 期末考査前というのもあったかもしれない。

 普通教室にはプロジェクターは設置されていないが、大画面のテレビモニターがある。
 どちらかと言うと、プロジェクターの方が使い勝手が良いと思うのだが、今後の設置計画の注目しておこう。

 コロナ対策で全部の机に着脱式のアクリル板を設置している。
 さすが、このあたりは私立らしい徹底ぶりだ。

 高校生の体格を考えると、ちょっと教室が狭いように感じた。
 横7列、縦5列でぎっしり机が並ぶと、先生が机間巡視するのが難しい。
 ササっと机を移動してグループワークに切り替えたりするのも難しそうだ。
 今さら教室を広げるわけにもいかないので、1授業あたりの人数を減らすしかないだろう。
 実際、5人や10人の授業もあるわけだし。
 そうそう、驚いたのは生徒二人なんていう選択授業もあったことだ。
 

◆これは楽しい、体育の授業 
 体育の授業も見学した。
 この学校のイメージからして、体育の授業はかなりハードなものを想像してしまうが、実に楽しげな体育。
 決して、ダラダラやっているわけではない。
 授業中の生徒に尋ねたら、いろいろな競技があって、自分の好きな種目を選んでいいということだ。
 シーズンによると思うが、今日は、サッカー、ソフトボール、ハンドボール、テニスなどが行われていた。

◆広い食堂、便利なコンビニ
 食堂は十分な広さがある。
 メニューも豊富。
 通常の3倍もあるような巨大なラーメンやカレーもあった。
 一体、誰が食うんだ。

 通常は、朝昼晩利用できるようだが、今はコロナの関係で営業時間が短縮されている。
 夜もやっているというのは珍しいが、この学校は放課後7・8・9・10時間目まで選択授業があるから、
 部活を終えてから、ちょっと腹ごしらえという需要に応えるためだ。

 食堂に隣接してヤマザキデイリーショップがある。
 飲み物やパン、学用品などを販売している。

 食堂にはコンビニにあるような電子レンジ(1900W)も設置されていた。
 

◆文化部が見たい
 運動部が強豪ぞろいなのは分かりきったことだ。
 昨日のびわ湖毎日マラソンでも同校OBの土方英和選手(国学院大学→HONDA)が日本歴代5位の大記録をたたき出した。
 オリンピック選手も多数輩出している。
 大相撲初場所で優勝した大栄翔関も同校相撲部出身だ。

 文化部では吹奏楽部が超高校級。

 今日は前述したようにテスト前でもあるので、自主練的な練習か、休みの部活が多かった。
 中で面白かったのはコーラス部。
 最近どんどん部員が増えているそうで、今日は弦楽四重奏の奏者を呼んで、モーツァルトの曲(たぶん)に挑んでいた。
 おっかない先生がビシビシ指導しているというのではなく、みんなで芸術を追求している感じ。
 専門家じゃないのでよく分からないが、この部活も近いうちに看板部活の一つになるんじゃないかと思った。
 

 夜の選択授業・選択講座の様子も見たかったが、繰り返し言っているようにテスト前ということで、あまり行われていない。
 これは次の機会にしよう。