令和4年度(2022)埼玉県公立入試について。
 ここ数日、倍率関係の記事が続いている。
 今日は志願先変更の第1日目で、夕方には途中経過が発表される。
 だが、それを待っていると記事アップの時間が遅れるので、つなぎの記事をアップしておこう。

◆志願者総数にみる人気校は?
 倍率はその学校の定員(募集人員)にも左右される。
 そこで、今回は志願者総数に目を向けてみる。
 なお、志願者数は2月15日の数字である(志願先変更前)。

01 伊奈学園 852 
02 川口市立 703
03 大宮   606
04 浦和西  572
05 浦和一女 549
06 所沢北  549
07 越谷北  544
08 川越   538
09 蕨    528
10 市立浦和 528
11 川越南  509
12 浦和   503
13 越ヶ谷  493  
14 所沢   489
15 川越女子 484
16 南稜   484
17 浦和南  477
18 越谷南  474
19 和光国際 474
20 川口北  463
21 春日部  457
22 市立川越 447
23 与野   444
24 不動岡  438
25 朝霞西  420
※大宮・所沢北・越谷北は普通科+理数科
※蕨・南稜・越谷南・和光国際は普通科+外国語科
※川口市立は普通科+理数科+普通科スポーツ科学コース
※市立川越は普通科+国際経済科+情報処理科

 伊奈学園は倍率(1.19)では目立たないが、学校規模が大きいこともあり(715人募集)、多くの志願者を集めている。

 次に学校規模別の倍率を見てみよう。

◆9クラス360人校
 伊奈学園(715人募集)と川口市立(400人募集)を別格とすれば、最大規模は9クラス360人定員(入試募集人員は358人)である。

 大宮   1.69
 浦和西  1.60
 浦和一女 1.53
 所沢北  1.53
 越谷北  1.52
 川越   1.50
 蕨    1.47
 川越南  1.42
 浦和   1.41
 越ヶ谷  1.38
 所沢   1.37
 川越女子 1.35
 南稜   1.35
 越谷南  1.32
 川口北  1.29
 春日部  1.28
 与野   1.24
 不動岡  1.22
 朝霞西  1.17
 川口   1.16
 大宮南  1.15
 浦和北  1.08
 坂戸   1.07
 草加   1.07
 所沢西  1.07
 上尾   1.04
 春日部東 0.99
 朝霞   0.96
 川越西  0.92
 大宮東  0.86

 ※大宮、越谷北は普通科320+理数科40
 ※蕨、越谷南、坂戸、南稜は普通科320+外国語40
 ※大宮東は普通科280+体育科80
 ※春日部東は普通科320+人文科40
 ※上尾は普通科240+商業科120
 
 参考までに川口市立(普通280人+スポーツ科学80人+理数40人、計400人)で1.76倍となる。

 以上のように、360人規模校は概ね高倍率となっている。
 この規模では春日部東、朝霞と川越西が定員割れ状態となっている。360人募集に耐えられなくなってきているということだ。仮に規模を320人に縮小しても春日部東は1.13、朝霞は1.08、川越西は1.04にしかならない。
 大宮東は普通科、体育科ともに定員割れ状態となっている。
 坂戸、草加、所沢西も黄信号といったところだ。

◆8クラス320人校
 次に大きな規模となる学校だ。

 浦和南  1.49
 和光国際 1.49
 入間向陽 1.29
 浦和東  1.29
 豊岡   1.25
 熊谷西  1.17
 本庄   1.15
 草加東  1.09
 所沢中央 1.09
 松山   1.09
 熊谷   1.07
 熊谷女子 1.07
 松山女子 1.06
 草加南  1.06
 坂戸西  1.05
 大宮北  1.04
 春日部女子1.03  
 桶川   1.00
 岩槻   0.87

 ※大宮北、熊谷西、松山は普通科280+理数科40
 ※春日部女子、草加南は普通科280+外国語科40
 ※和光国際は普通科240+外国語科80
 ※岩槻は普通科280+国際文化科40

 浦和南は安泰だ。仮に360人募集だったとしても1.33倍となる。和光国際も同様だ。
 入間向陽、浦和東、豊岡、本庄までは仮に360人募集であってもギリギリ耐えられる。
 だが、それ以外は現状の募集人員でも黄信号だ。

◆7クラス280人校
 360人をLLサイズ、320人をLサイズとすれば、Mサイズに相当する学校だ。
 市立川越 1.60
 鳩ヶ谷  1.21
 深谷第一 1.17
 久喜   1.12
 志木   1.08
 杉戸   1.05
 川口青陵 1.03
 鴻巣   1.03
 川口東  1.00
 越谷東  0.99
 鷲宮   0.94 
 ※市立川越は普通科140、国際経済70、情報処理70
 ※鴻巣は普通科200+商業科80
 ※鳩ヶ谷は普通科160+園芸デザイン科40+情報処理科80 

 市立川越は総志願者数447人であるから、もっと大きな募集でも十分耐えられる(施設設備や教員スタッフのことを考慮しなければという話だが)。
 鳩ヶ谷、深谷第一も、ワンサイズ上の320人でもギリギリ耐えられる。
 それ以外は現状の募集人員でも黄信号または赤信号だ。

◆6クラス240人校
 Sサイズ相当である。

 市立浦和 2.20
 上尾南  1.11
 大宮武蔵野1.06
 上尾鷹の台1.05
 草加西  1.05
 三郷北  1.03
 飯能   0.99
 富士見  0.92
 
 市立浦和は内進生含めればLLサイズだが、高校募集では分類上ここに入れざるを得なかった。
 それ以外はほぼ黄信号または赤信号だ。

◆5クラス200人校&それ以下
 200人募集と、最少である160人募集はSSサイズだ。
 定員割れを逃れているのは、狭山清陵(1.14)、秩父(1.05)、鶴ヶ島清風(1.07)、新座柳瀬(1.14)、ふじみ野(1.06)、妻沼(1.01)、羽生第一(1.00)ぐらいで、それ以外の20校は、200人募集、160人募集にも耐えられず定員割れ状態である。

 上位校は、募集人数が多くても高倍率になっているが、中位以下の学校は、少ない募集人数でも苦戦を強いられている。
 二極化が加速していることが分かるだろう。