6月も中旬を迎えようとしているのに、ホームページの学校説明会日程がいまだに更新されない学校がある。
 「中学生の皆さんへ」といったメニューから入って「説明会日程」を開くと、「今年度の日程はすべて終了しました」などと出てくる。
 冗談も休み休みにしてもらいたいと思う。
 これが4月の話だったらまだ分かるが、そろそろ夏休みのイベント申込が始まろうかという時期だ。

 すでに学校説明会を実施した学校もある。
 フェアや合同説明会もいくつか実施済みである。
 そんな時期であるのにも関わらず、前年度の情報を垂れ流している。

 こうした学校では誰もそのことに気がつかないのか。
 何十人も先生がいるのだから、一人ぐらいは気がついても良さそうではないか。
 もしかしたら、担当者以外、誰も自校ホームページを見ていないんじゃないか。

 ということで、今日は内部広報の重要性についてだ。

 広報の世界では、昔から社内広報の重要性が叫ばれている。
 学校に置きかえれば校内広報だ。

 広報担当者の目は外へ外へと向きがちだ。
 基本それでいいのだが、身内への広報をもう少し意識する必要がある。
 そうしないと、ホームページやSNSなどを見ている外部の人間(受験生・保護者や塾・中学校の先生)の方が、その学校のニュースをよく知っているということになりかねない。

 これはみっともない。
 と言うより、不信感を与えかねない。

 外部の人「最近、面白い試みをしているみたいですね。インスタで見ました」
 内部の先生「はっ、何の話でしょう?」
 外部の人「●●と連携した授業のことですよ」
 内部の先生「ああ、そう言えばなんかやってましたね。学年も教科も違うんでよく分かりませんけど」

 仮にこのようなことが起こったら、その学校に対して不信感を持たれるんじゃないか。
 そこまで行かないまでも、好感度が高まることはないな。
 せめて外部の人が知っているレベルは、内部の先生全員が知っておくべきだろう。

 「うちの学校の合言葉はチーム●●です」
 「うちの学校はあらゆることに教員一丸となって取り組んでします」
 って、嘘つけ。

 広報担当者はそれぞれ熱心に活動されている。
 だが、突っ走れば突っ走るほど、このようなある種のリスクを抱えてしまうのだ。

 同僚の先生方、在校生、その保護者、卒業生。
 広い意味では全員身内。
 その身内がブレーキになってはいけない。

 身内(インナー)に対する広報活動をおろそかにしてはいけない。
 別の言い方をすれば情報共有を怠ってはいけない。