数日前と同じ話題で申し訳ないが、もう一回、言わせてもらおう。
 まずはこのニュース。

「単願制」の公立高入試を「デジタル併願制」へ、平デジタル相が一部先行実施に意欲(讀賣新聞オンライン)

 ここから分かるのは、デジタル併願制をやりたいのは文部科学省ではなくデジタル庁だということ。
 まあ、教育的に良いことなら所管はどこでもいいわけだが、公私立の関係がどうなるか、受験生にどんな影響があるかなどはあまり考えられていない。
 というか、そこはデジタル庁としてはどうでもいい。
 そういうことを考える役所じゃないからだ。
 マイナンバーと一緒でとにかく導入実績を作りたい。
 今がチャンス。
 そんなところだろう。

 公立復権の起爆剤になると期待する向きもあるが、そう簡単ではないだろう。
 たしかに滑り止めや併願校というポジションにある私立は打撃を受ける可能性はある。
 だが、実現するとしてもだいぶ先になるので、その間に十分対策できる。

 老朽化した校舎、エアコンの利かない教室、炎熱地獄の体育館など施設設備面はどうするのだ。
 入試制度をいじくり回すよりもそっちだろう。
 そうすれば今のままの入試制度だって生徒は集まる。