このイベントがやって来ると、いよいよ新しい入試シーズンが始まったと実感する。
 春日部(ふれいあキューブ)で行われた「東部私学の集い」。
 民間企業が運営に関わらない学校主体のフェア(合同説明会)。
 メンバー校が輪番で幹事を務め、当日の運営も各校先生方が分担して行う。

◆始まりは「私立三校の集い」
 現在は「東部私学の集い」という名称だが、始まりは「私立三校の集い」だった。
 メンバーは、春日部共栄・開智・獨協埼玉。
 下の写真は2004年(平成16年)5月2日。
 会場は春日部市民文化会館。

 
 2003年(平成15年)に春日部共栄に中学校が併設され、それを機に、東部地区の中高一貫校というくくりで始まった。
 オリジナルメンバーには開智も含まれるが、この時点では岩槻市の学校だった。
 (ただ、2005年(平成17年)、岩槻市がさいたま市に編入され開智が東部地区の学校ではなくなったため、後に離脱)

◆徐々にメンバー増える
 東部地区中高一貫というくくりは最初だけで、徐々に仲間を増やしていく。

 2005年(平成17年)には「東部私学の集い」の名称が使われている。
 また、東和大昌平(現・昌平)が加わり四校となった。


 2007年(平成19年)には高校単独校である花咲徳栄が加わった。

 その後、開智が抜け、2011年(平成22年)に創立された開智未来、2015年(平成27年)に越谷レイクタウンにやって来た叡明が加わり、現在の6校体制となった。
 場所は春日部ふれいあキューブに移され、開催日もほぼ4月29日に固定された。
 また、初期はダンスや演奏などの発表も行われていたが、会場を移してからはプレゼンテーション(学校説明)とブースでの個別相談を並行して行う形式に変更された。

◆早期開催の意義
 この時期に、参加校数が限られた合同説明会を催しても、それほど多くの集客は期待できない。
 6校はそれぞれ人気校であるが、それでも限界がある。

 だが、この時期やって来る受験生・保護者は入試や高校についての関心が高い。
 学校行事や部活動を理由に、受験生としての行動を先送りするような生徒たちは、このタイミングでフェアなどにやって来ることはない。
 だから、この時期のフェアや説明会は、人数的には期待できないかもしれないが、意識が高く、ぜひ入学して欲しい生徒たちに来てもらえる可能性が高い。
 メンバー各校も、その点を感じているから、長く続いているのだろう。