8月最後の土日。
 まさかここで説明会をやろうという学校はないだろう。
 と、思いきや、このタイミングでやろうという学校がちゃんとあるのだ。
 その一つが浦和高校(浦高)だ。

【Diary】次は浦高でお会いしましょう(浦高ホームページ) 

 今日がどういうタイミングか。
 もう2学期が始まっている地域(中学校)がある。
 または来週月曜日から2学期。
 いずれにしてもお休みモードから通常モードへの切り替え期。
 明日は第4回北辰テスト。
 この土日が文化祭の高校も(大宮・川口北・熊谷西・所沢北・蕨・川口市立など)。

 なぜ、このタイミングを選んだ?
 たぶん会場が確保できなかったのだろう。
 学校でやればいいのだが、公立は校内にホールを持たないのが普通だし、体育館もエアコンが入っていないので夏季の説明会は外部会場に頼らざるを得ない。
 夏休みは修繕など工事が入ることも多い。
 それにしても8月末はないだろう。
 もっと早い時期にやって、夏休みはガッツリ受験勉強に励んでもらったほうがいいだろう。

 説明会の内容や進行は非常に安定している。
 何十年もやり方を変えていないからだ。
 受験生・保護者は初めて聞くのでいいが、私のように毎年見に行っていると、次に何を言うかまで分かる。
 いくら伝統校だからといって、ギャグまで踏襲することはあるまい。

 会の内容は、校長挨拶、入試説明、学校説明、校歌披露と一般的なものだが、最後に「パネルディスカッション」という謎のプログラムが入る。
 パネルディスカッション。
 日本語だと公開討論会とでも言うのだろうか。
 だが、別に議題(テーマ)について討論するわけではなく、卒業生(東大生)に高校生活を語ってもらうだけだから「卒業生インタビュー」でいいだろう。

 伝統を守る。伝統を引き継ぐ。伝統を重んじる。伝統を継承する。
 いろいろな言い方があるが、伝統を守ることは歴史の長い学校の使命でもある。
 次代に継承して行く責任がある。
 しかしこれは、前例を踏襲することとはちょっと違う。
 時代に合わせるということをしないと途切れてしまう。
 あることが伝統となり得たのは、その時その時代の人たちが、少しずつ新しい何かを付け加えてきたからである。

 埼玉県で最初にできた県立高校(当時は旧制中学校)である浦高には、教育活動はもちろんのこと、生徒募集や広報活動においても時代の先端を行ってほしいと願うものである。