STAY HOME(ステイホーム)実行中。私はステイホームが得意である。ホームステイの経験はないが、ステイホームなら何度もやっている。去年のゴールデンウィークだって一歩も外に出ていない(ジョギング以外は)。

 さてと。
 コロナ騒動に伴い今まで聞いたことない数々の言葉を目にし、耳にすることになった。今年の新語・流行語大賞はコロナ関連用語が大半を占めるだろう。しかし、所詮は流行語なので、その多くは数年後には「昔聞いたような気がするけど、どんな意味だっけ」となっていることだろう。

 そんな中、今後1~2週間では「出口戦略」という言葉に注目が集まるのは確実だ。テレビは見ていないので分からないが、ワイドショーなどではすでにこの言葉が連呼されていることだろう。意味はよく分からんが、トレンドワードだからとりあえず使っとけというわけだ。

 「出口戦略」がトレンドワードになるということは、私の少ない知識を総動員し、かつ大胆に言い切れば、いよいよというか、やっとというか、世の中の空気を変えようではないかという方向、すなわち「いい加減、終わらせようぜ」という方向に人々の意識が向いてきたということだ。

 という状況であるから、学校や塾の先生方としても「出口戦略」を立てなければならない時期がやって来た。
 これまでは、感染拡大防止を第一に考え、次に学習の遅れを最小限に食い止めるにはどうしたらいいかが考えられた。結果出てきた方策の一つがオンライン授業だ。

 感染拡大防止は引き続き考えられなければならないだろうから、夏から秋にかけての指導計画・行事計画などの見直しが必要だ。このことはおいおい話題にしていくつもりだ。

 ここまでの指導は、学習の遅れを最小限に食い止めることに主眼が置かれたが、今後求められるのは、遅れを事実として認めた上で、地域間、学校間、あるいはまた生徒個々の間に生じたであろう格差をどう是正して行くかの方策である。
 すでに夏休み短縮、土曜授業実施、行事の延期や中止などで授業時間を確保する方針が示されているが、より具体的かつ詳細なプランを提示し、生徒・保護者に安心を与えなくてはならない。

 学校や塾は、再開されたらそれで全て解決というものではなく、再開されたらされたで新たな課題が生まれるものである。世間は学力のことばかり言うが、体力も低下しているし、意欲だって低下しているのだ。授業時間を増やすだけでは解決できない様々な課題を抱えての再出発なのだ。

 先生方が経験的にお分かりになっているであろう、長期休業後の生徒の心と体の変化。これらを踏まえた「出口戦略」を考える時がきた。