40年以上前のことだからお若い方はご存知ないかもしれないが、城山三郎の「毎日が日曜日」という小説がベストセラーになった。それが起源かどうかは不明だが、その後「毎日が〇〇」といった表現が急増したと記憶している。
 で、今日のお題は「毎日が学校説明会」である。

◆オンライン型を当初計画に組み込む時代に
 新型コロナの影響で、会場型・対面型の学校説明会は回数減、規模縮小、時間短縮などが迫られた。
 そこで、それを補足するためオンライン型説明会が考案された。2020年はオンライン型説明会が初めて実施された年として記憶されるだろう。
 オンライン型説明会は、発想的には、あるいは技術的にはオンライン授業の延長線上にある。つまり、あくまでも代替案であり補助的手段である。

 しかし、コロナ騒ぎが落ち着いても、世の中は完全には元の状態に戻らない。
 今、新しい生活様式などと言われていることのいくつかは、ごく普通の生活様式として定着するだろう。

 オンライン型説明会も、アフターコロナの時代にごく普通のものとして残り、定着するスタイルである。
 したがって、今年に限っては急きょ実施されたものであるが、来年度からはコロナとは関係なく当初計画の中に組み込まれるべきものとなるだろう。

◆同期にこだわらない
 現在行われているオンライン型説明会は、主に「同期型」と言っていいだろう。空間こそ共有していないが、時間は共有している。決まった日時にしか視聴できない。
 それに対し、「非同期型」は空間も時間も共有せず、いつでも視聴できる。
 
 会場型・対面型は、さまざまな事情を考えれば、そうそう回数を増やすことはできない。それと同じ発想でオンライン型を考えれば、こちらも回数は増やせないわけであるが、「同期」にこだわらず「非同期」でもよいと切り替えれば、飛躍的に回数を増加させることができる。
 つまり、「毎日が学校説明会」である。

◆常設「学校説明会チャンネル」を設置する
 ホームページ上に常設の「学校説明会チャンネル」を作る。
 適宜内容は更新する。シーズンと服装が合っていないとまずいでしょう。
 もともとホームページ全体が学校説明そのものなのであるが、動画ではコンパクトに必須内容をまとめ、必要あればトピックスを散りばめる。
 とりあえず「初めての方はまずコチラをご覧ください」といった位置づけでいいだろう。

◆会場型減っても質が高まる
 オンライン型で見られるようになると、会場型・対面型への参加が減るかもしれないが、それでいい。
 良い印象を持ち、興味が涌けば、やはり実際に行ってみたくなるから、会場型・対面型に訪れる受験生・保護者の質は今まで以上に高くなる。
 質が高いとは、当然だが高校側から見た場合受験してくれる可能性が高いということである。
 そのような可能性が高い相手に対し、とどめの一発を刺すのが会場型・対面型だ。
 予習が済んでいる相手だから、学校概要説明なんてものは不要だ。
 映像では伝えきれなかったことをどう伝えるか。これが会場型・対面型の新たな機能、位置づけとなる。