理数科・外国語科を受検し不合格だった生徒が、第二志望でどれくらい普通科に合格しているかを調査した。

◆理数科から何人が第二希望で普通科に合格したかを推定

 理数科を擁する学校の場合、理数科の方が普通科より合格ラインが高いと推測される。したがって、理数科受験者が普通科を第二希望とした場合、理数科は不合格でも普通科で合格となる可能性がある。
 ただし、必ずしも全員が第二志望を書いているかどうかは分からない。

【大宮・理数】
受検 91
合格 40 2.28倍
不合格51 → 普通科合格26

【熊谷西・理数】
受検 39
合格 40 0.98倍
不合格0 
※普通科から理数科に4人合格

【越谷北・理数】
受検 69
合格 40 1.73倍
不合格29 → 普通科合格12

【所沢北・理数】
受検 69
合格 40 1.73倍
不合格29 → 普通科合格7

【松山・理数】
受検 69
合格 40 1.73倍
不合格29 → 普通科合格25

【大宮北・理数】
受検 93
合格 41 2.27倍
不合格52 → 普通科合格33

【川口市立・理数】
受検 82
合格 40 2.05倍
不合格42 → 普通科合格18

 大宮は理数で51人の不合格が出ている。仮に不合格者全員が普通科を第二志望としていたと仮定すると、その合格率は「26/51=51.0%」となる。
 同様の計算をしてみると、
 松山   25/29=86.2%
 大宮北  33/52=63.5%
 川口市立 18/42=42.9%
 越谷北  12/29=41.4%
 所沢北   7/29=24.1%
 となる。

 松山の場合、今年は普通科が定員割れだったという事情もあるが、昨年も理数不合格29人のうち26人が普通科合格となっていたことを考えると、必ずしも今年だけの特殊な現象とは言えない。
 熊谷西は、昨年も7校ある理数科のうち、もっとも倍率が低かったが、今年は定員割れした。そのため、普通科不合格者が理数科に合格するという他校とは逆の現象が起きた。

◆外国語科から何人が第二希望で普通科に合格したかを推定

 理数科の場合、各校とも難易度は普通科を上回っていると考えらえるが、外国語科の場合は、必ずしもそれは当てはまらない。

【春日部女子・外国語】 
受検 59
合格 40 1.48倍
不合格19 → 普通科合格15

【越谷南・外国語】
受検 60
合格 40 1.50倍
不合格20 → 普通科合格4

【坂戸・外国語】
受検 30
合格 31 0.97倍
不合格0
※普通科から外国語科に1人合格

【草加南・外国語】
受検 42
合格 41 1.02倍
不合格1 → 普通科合格0

【南稜・外国語】
受検 50
合格 40 1.25倍
不合格10 → 普通科合格0
※普通科から外国語科に1人合格

【不動岡・外国語】
受検 56
合格 40 1.40倍
不合格16 → 普通科合格0
※普通科から外国語科に3人合格

【和光国際・外国語】
受検 82
合格 72 1.04倍
不合格3 → 普通科合格0
※普通科から外国語科に3人合格

【蕨・外国語】
受検 52
合格 40 1.30倍
不合格12
※普通科・外国語の相互の第二志望は認めない

 相互に第二志望を認めている7校のうち、坂戸・南稜・不動岡・和光国際の4校では「普通科不合格→外国語科合格」という現象が起きている。
 「外国語科不合格→普通科合格」となっているのは春日部女子と越谷南の2校だが、春日部女子が「15/19=78.9%」と高い割合で普通科合格が出ているのに対し、越谷南は「4/20=20.0%」と外国語科不合格者が普通科で合格する割合は低い。

 以上のデータは、昨日発表された各校の入学許可候補者番号が元になっている。
 どの学校も、学科ごとに受験番号を振っている。例えば、普通科は1000番台、理数科は2000番台という具合だ。
 よって、普通科合格者の中に2000番台があれば、本来は理数科希望者だったと判断できる。
 一つの学校に2学科程度であれば、動きはつかみやすいが、農業・工業系の専門高校だと4つも5つもあったりするので、どんな流れが起きていたかを確かめるのに時間がかかる。