昨日に続き、オリンピックネタである。果たして東京五輪は開催されるのか。
個人的な願望を述べれば、ぜひ開催してもらいたい。
人生で2回、自国開催のオリンピックが見られればラッキーだ。
ただし、利害関係は全くないし、知り合いに関係者がいるわけでもないから、願望と言ってもそれほど強いものではない。
さて、そういった個人的な思いは別として、客観的に見てどうかだが、私はオリンピックは開催されると予想している。
開催で得をする人はいても、中止で得をする人はいないからだ。
得をする人の代表格はIOC(国際オリンピック委員会)である。
IOCは非営利(NPO)の非政府組織(NGO)である。
非営利というのはよく誤解されるが、利益を上げてはいけないという意味ではない。
株式会社のように利益を構成員(株主)で分配してはいけないということだ。
NPOは「非分配組織」と言ったほうが分かりやすいかもしれない。
個人的には非営利組織を作ったこともあるし、そこで利益も上げたし、税金も払ったので、この理解で間違いないと思うが、もし違っていたら指摘してもらいたい。
IOCはオリンピックという大イベントの興行主である。
創立時はそうではなかったかもしれないが、今は完全に商業イベントの興行主だ。
世界中の人々の健康や福祉の増進のために活動している団体ではないのだ。
だから、自ら中止しますと言うことはない。
世界中の国々が選手を派遣しないとか、選手自身も参加を拒否するとか、スポンサー企業が金輪際協賛はしないということにでもなれば、やりたくても出来ないわけだが、たぶんそのような流れにはならない。
新聞やテレビといったマスコミも得をする人である。
今は開催に批判的なポーズを取っているが、その方がメリットが大きいからだ。
実際に始まれば、昨日までのことは一切忘れ、五輪報道一色になるだろう。
2019年のラグビーワールドカップの時も、始まる前は何だってこんな大会を誘致したんだと散々こき下ろしていたが、いざ始まってみたら見事な手のひら返しで礼賛記事や放送をしまくった。
IOCよりも、もっとはっきりした営利追及企業なのだ。
本当に中止になったら利益が失われる。
もしオリンピックのせいで感染が大爆発したら、その時は反対を押し切って強行したからだと騒げばいい。
彼らもまた、国民の健康や福祉のために活動している人々ではないのだ。
政治家はどうか。
ここが難しいところだ。
知り合いに政治家がいるわけでもないし、政治経験などまったくないので一番分かりづらいところだ。
政治家は、イベント興行主やスポンサーやマスコミと違って、国民の健康や福祉の増進のために働く人々である。
だから本来は、国民にとってプラスかマイナスかが判断の基準となるが、彼らは国民によって選ばれる人々であるから、どの政策が自分の評価を高められるかが実際の判断基準となる。
1 オリンピックが開催された。国民の多くが熱狂した。しかもそれほどの感染拡大はなかった。
2 オリンピックが開催された。国民が多くが熱狂した。だが感染が拡大した。
3 オリンピックが中止になった。国民が落胆した(または安心した)。だが感染は縮小した。
4 オリンピックが中止になった。国民が落胆した(または安心した)。だが感染拡大は止まらなかった。
1が最善のシナリオだが、一種の賭けだ。
3も必ず縮小するという保証はないし、縮小したとしても中止の結果かどうかは分からない。
4が最悪のシナリオだが、どっちみち感染拡大するなら開催したほうがましだ。
そうすると、2を選びつつ、感染が拡大した場合のエクスキューズを用意しておくというのが政治家としての現実的判断になるのではないか。
以上、素人の当てずっぽうであるが、私は、東京オリンピックはやはり開催の方向と見ている。
後出しじゃんけんで、「ほら、やっぱり開催」「ほら、やっぱり中止」と言うよりはましだろう。
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